プログラミング教室は儲かるのか|採算が合う条件と合わない条件

「プログラミング教室は儲かるのか」への答えは、始め方によって変わります。 ゼロから専門スクールを開くのか、すでに生徒がいる塾・学童にコースを足すのかで、必要な費用がまったく違うためです。この記事では、月謝の相場と費用の内訳を並べ、どういう条件なら採算が合い、どういう条件だと合わないのかを試算します。
収入の側:月謝はいくらに設定されているか
まず市場の水準です。コエテコ byGMO が各教室の公開料金をまとめた記事(外部サイト・新しいタブで開きます)では、次の数字が挙げられています。
| 費目 | 掲載されている水準 |
|---|---|
| 授業料(月2回) | 6,000円〜12,000円 |
| 授業料(月4回) | 7,000円〜18,000円 |
| 入会金 | 5,000円〜15,000円(10,000円の設定が比較的多い) |
| 教材費 | 1,000円〜60,000円程度(月額・年間・コース別と設定がまちまち) |
マインクラフトを使う教室に絞ると、同じくコエテコは「マイクラプログラミング教室の費用感は、月額数千円から2万円が目安です。」とまとめています(外部サイト・新しいタブで開きます)。
保護者が1年で払う総額は、上の数字を足し合わせれば10万〜25万円程度に収まります。ただし教材費の設定幅が大きく、ここが総額を左右します。
💡価格で戦うのは得策ではありません
授業料の下限は月2回6,000円台まで下がっており、価格を下げても優位には立てません。**既存の塾が持っている「通いやすさ」と「顔が見える関係」**のほうが、価格より効く差別化要因です。
費用の側:何にいくらかかるか
費用は「立ち上げにかかるもの」と「毎月かかるもの」に分かれます。
立ち上げにかかるもの
| 項目 | フランチャイズ加盟 | 教材のみ導入 |
|---|---|---|
| 加盟金 | 0円(外部サイト・新しいタブで開きます)〜250万円(外部サイト・新しいタブで開きます)(本部による) | なし |
| 研修費・開業支援費 | かかる(加盟金に含む本部もある) | 教材に含まれることが多い |
| 初期費用の総額 | 本部により桁が変わる(iTeen は590万円と公開(外部サイト・新しいタブで開きます)。空き教室を使う前提の本部はもっと低い) | 数万円程度 |
| 教室・内装 | 新規物件なら別途 | 既存教室を使うなら不要 |
| パソコン | 台数ぶん | 台数ぶん(既存PCが使えることも) |
フランチャイズの費用内訳はプログラミング教室フランチャイズの費用|内訳と総額の見方で詳しく扱っています。
毎月かかるもの
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| ロイヤリティ(FCの場合) | 計算方法が本部ごとに違う。売上の10%(外部サイト・新しいタブで開きます)/売上の20%(外部サイト・新しいタブで開きます)/生徒1人あたり月額1,500円〜(外部サイト・新しいタブで開きます) |
| 教材費・席単価 | 生徒1人あたり2,000円前後が多い |
| Minecraft Education ライセンス | 1人あたり年36ドル(営利団体の場合。詳細) |
| 講師の人件費 | ここが最大の変数(iTeen は自社の収支モデルで「売り上げの10%以下が適正値」としています(外部サイト・新しいタブで開きます)) |
| 教室の家賃・光熱費 | 新規物件なら重い(iTeen のモデルは20坪前後・月額家賃15万円程度(外部サイト・新しいタブで開きます))。空きコマ活用ならゼロ |
試算してみる
前提:月謝9,800円、生徒10名、既存の塾の空きコマを使い、既存スタッフが担当する場合。
売上は 9,800円 × 10名 = 98,000円/月。
ケース1:教材のみ導入型
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 教材の席単価(2,000円×10名) | 20,000円 |
| 教材の基本利用料 | 11,000円 |
| Minecraft Education ライセンス(US$36×10名÷12ヶ月、1ドル150円) | 約4,500円 |
| 教室・人件費の追加分 | 0円(既存の空きコマ・既存スタッフ) |
| 費用合計 | 約35,500円 |
| 残る額 | 約62,500円 |
ケース2:フランチャイズ加盟
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| ロイヤリティ(売上の10%(外部サイト・新しいタブで開きます)) | 9,800円 |
| 教材費(2,000円×10名) | 20,000円 |
| Minecraft Education ライセンス | 約4,500円 |
| 加盟金100万円を3年で按分 | 約27,800円 |
| 費用合計 | 約62,100円 |
| 残る額 | 約35,900円 |
💡加盟金100万円は仮置きです
加盟金は本部によって0円(外部サイト・新しいタブで開きます)から250万円(外部サイト・新しいタブで開きます)まで開きます。ここでは中間として100万円を置きました。加盟金ゼロの本部なら約27,800円の行が消えて手残りは約63,700円、逆に250万円なら按分は約69,400円になり、この生徒数では赤字です。加盟金の額だけで結論がひっくり返るため、必ず検討先の実額で計算してください。なおiTeen が公開している開業初期費用590万円(外部サイト・新しいタブで開きます)には店舗改装費と広告宣伝費預け金340万円も含まれ、按分すればさらに重くなります。
⚠️この試算の前提を確認してください
上の計算は**「既存の塾が、空いている時間に、いまいるスタッフで運営する」**という条件です。この条件が崩れると結果は大きく変わります。とくに専任講師を雇うと人件費が乗ります。仮に月20万円とすると、生徒10名・月謝9,800円(月商98,000円)では、その時点で赤字です。この20万円は当社の試算上の仮置きで、勤務形態や地域によって変わります。 実際の採用条件で置き換えて計算してください。
「儲からない」と言われる3つの原因
検索すると「パソコン教室は儲からない」といった声が出てきます。原因はだいたい次の3つです。
1. 生徒が集まらないまま固定費を払い続ける
新規に物件を借りて専門スクールを開いた場合、生徒がゼロでも家賃と人件費がかかります。損益分岐点に届く前に資金が尽きるのが典型的な失敗です。
すでに生徒がいる塾・学童は、この問題をほぼ回避できます。声をかける相手が最初からいるのが最大の強みです。
2. 専任講師の人件費が重い
プログラミングを教えられる人を新たに雇うと、少人数では採算が合いません。
既存スタッフで回せる教材かどうかが分岐点になります。指導案や進行ガイドが付いていない教材を選ぶと、結局は指導できる人が必要になります。この点はプログラミング教室の講師は未経験でも務まるか?で扱っています。
3. ロイヤリティが利益を圧迫し続ける
加盟金は一度きりですが、歩合型のロイヤリティは生徒が増えるほど増えます。 売上の10%(外部サイト・新しいタブで開きます)なら月商50万円で5万円、月商100万円で10万円が毎月出ていきます。売上の20%を取る本部(外部サイト・新しいタブで開きます)ならその倍です。
軌道に乗ったあとの収益性で差が出るのはここです。詳しくはプログラミング教室にフランチャイズは必要か|加盟金ゼロの選択肢にまとめています。
採算が合う条件・合わない条件
注意
採算が合いにくい条件
- 新規に物件を借りて専門スクールを開く
- 専任講師を雇う前提で計画する
- 生徒10名未満で月謝を相場より下げる
- ロイヤリティのある契約で長期運営する
こうする
採算が合いやすい条件
- すでに生徒がいる塾・学童に追加コースとして開く
- 既存教室の空いている時間を使う
- 既存スタッフで進行できる教材を選ぶ
- 加盟金・ロイヤリティのない形で始める
「プログラミング教室が儲かるか」ではなく、「いまの教室にプログラミングを足して採算が合うか」で考えてください。 前者は難しく、後者は条件次第で十分成立します。
まとめ
✅判断する前に確認すること
①月4回の授業料は7,000〜18,000円が目安。価格では戦わない ②最大の変数は講師の人件費。専任を雇う前提だと少人数では合わない ③既存の塾は「生徒がすでにいる」「教室の空きがある」という点で構造的に有利 ④歩合型のロイヤリティは生徒が増えるほど重くなる ⑤Minecraft Education のライセンス代も忘れずに計上する(営利団体は1人あたり年36ドル。塾やスクールは認定教育機関とは別枠の商用ライセンスになります(外部サイト・新しいタブで開きます))
導入して失敗する典型パターンはプログラミング教室の導入失敗事例5選と撤退を避ける対策、フランチャイズ加盟と自社開講の比較はプログラミング教室フランチャイズ加盟と自社開講はどちらが得かをご覧ください。
この記事を書いたのは 株式会社セカンドラボ(クラフトプラス編集部)です。
学習塾・学童・学校向けに、教育版マインクラフトを使った学習教材を提供しています。 記事の数字は公的統計・各社の公表資料など一次情報にあたって書き、出典へのリンクを本文に置いています。
※ 本記事の情報は2026年9月時点の内容です。正確性についてはできる限り配慮しておりますが、保証するものではありません。最新情報は各サービス提供元の公式サイトをご確認ください。
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