教育版マインクラフトと通常版の違い|買い方から機能まで

教育版マインクラフト(Minecraft Education)は、統合版(Bedrock Edition)をベースに、教室で使うための機能を足したものです。 Minecraft Wiki(外部サイト・新しいタブで開きます) も「Minecraft Education is based on Bedrock Edition.」と記しています。ゲームとしての土台は同じですが、購入のしかたが根本的に違い、個人では買えません。 この記事では、通常版との違いを「買い方」「授業のための機能」「教材として使える要素」の3つに分けて整理します。
いちばん大きな違いは「買い方」
機能の話の前に、ここでつまずく人が多いところです。
| 通常版(統合版) | 教育版 | |
|---|---|---|
| 購入者 | 個人 | 組織のみ |
| 必要なアカウント | Microsoft アカウント | Microsoft Entra テナント(組織アカウント) |
| 支払い | 買い切り | 年間サブスクリプション |
| 価格 | 一律 | 認定教育機関と営利団体で約7倍の差 |
教育版は個人で買って個人で遊ぶことができません。Microsoft Learn(外部サイト・新しいタブで開きます) が説明するとおり、ライセンスは Microsoft Entra テナントに紐づき、そこに所属するユーザー1人ずつへ割り当てる形になります。
サインインも生徒・講師それぞれの個別アカウントで行います。公式のライセンスページ(外部サイト・新しいタブで開きます)は、これを「個々の学生がログインすることでデータのプライバシーとセキュリティが確保され」る仕組みだと説明しています。
料金の詳細は教育版マインクラフトの費用にまとめました。塾・学童は「営利団体」の価格になることが多いので、先に確認しておくことをおすすめします。
授業を進めるための機能
教育版だけにある機能のうち、教室運営に直接効くものです。
教室モード(Classroom Mode)
教員用の別アプリです。ワールドを上から見た地図として表示し、生徒全員の位置が一覧できます。生徒をテレポートさせたり、チャットで連絡したり、ワールドの設定を切り替えたりできます。
教員がゲーム内に入らずに様子を見られるのがポイントです。講師が自分の操作に手一杯にならずに済みます。
コードビルダーとエージェント
ゲーム内でプログラムを書ける機能です。Microsoft Learn(外部サイト・新しいタブで開きます) は「Code Builder では、直感的なインターフェイスとゲーム内実行を備えたブロックベースのコーディング、JavaScript、Python がサポートされています」と説明しています。
書いたプログラムは「エージェント」というロボットが実行します。低学年はブロックから始め、学年が上がったら同じ環境で Python に移る、という進め方ができます。
進行を制御するブロック
Minecraft Wiki の教育版限定機能一覧(外部サイト・新しいタブで開きます)にまとまっています。
| ブロック | 役割 |
|---|---|
| チョークボード | 学習目標や指示を書いて置ける。Slate(1×1)・Poster(2×1)・Board(2×3)の3サイズ |
| Allow/Deny | 建築してよい場所・いけない場所を指定する |
| Border(境界ブロック) | 特定のエリアから出入りできないようにする |
| NPC | 案内役を配置できる。説明を表示でき、Webリンクも埋め込める |
授業では「今日はここまで」という範囲を決めたい場面がよくあります。Border ブロックがあると、生徒が遠くへ行ってしまって戻ってこない、といった事態を防げます。
⚠️境界ブロックは万能ではありません
Minecraft Wiki の Border(外部サイト・新しいタブで開きます) は、境界ブロックが上下方向に無限の高さの壁を作る一方で、横方向には及ばないと説明したうえで、次のように書いています。
Because of this, it is possible to use an ender pearl, chorus fruit, or rideable entity on the other side, to cross one.
拙訳すると「そのため、エンダーパール・コーラスフルーツ・騎乗できるエンティティを反対側に対して使えば、境界を越えることが可能」という意味です。完全な封鎖ではありません。 これらを渡す授業では別の手当てが要ります。
カメラとポートフォリオ
ゲーム内でスクリーンショットを撮り、作品として記録できます。保護者への成果報告に使えるのは、教室運営では地味に効きます。作ったものが残らないと「何をしていたか分からない」と言われがちです。
チュートリアルワールドとライブラリ
マインクラフト自体が初めての生徒・講師向けに、操作を学ぶワールドが用意されています。また「ライブラリ」から教育用のワールドを取り込んで使えます。
ワールドを選ぶ画面は次のようになっています。統合版には無い「図書館」と、既存のワールドに入る「ワールドに参加」が並びます。

配布された教材ワールドを使う場合は、右下の「インポート」から読み込みます。
教材として使える要素
30人まで、別サーバー不要
1クラス30人までが同じワールドに入れます。 公式のライセンスページ(外部サイト・新しいタブで開きます)は「マルチプレイ機能では、個別のサーバーを使用せずに、最大 30 人の学生が一連の学習アクティビティを一緒に協力して行えます」と説明しています。
通常版でクラス全員を同じワールドに入れようとすると、サーバーの用意と管理が必要になります。ここが不要になるのは、技術担当がいない教室にとって大きな差です。
化学の機能
理科でそのまま使える要素が入っています。以下は Minecraft Wiki の教育版限定機能一覧(外部サイト・新しいタブで開きます)から整理したものです。
| 道具 | できること |
|---|---|
| 元素コンストラクター | 陽子・中性子・電子の数をスライダーで指定して元素を作る。周期表の118元素に加え、400以上の安定同位体を扱える |
| 化合物クリエーター | 元素をグリッドに並べて化合物を作る。30以上の化合物に対応 |
| ラボテーブル | 元素と化合物をグリッドで組み合わせてアイテムを作る |
| 素材還元機 | ブロックを構成元素に分解する |
このほか、水中で使えるTNTや松明、着色松明、強化ガラス、雪や氷を溶かすヒートブロックなど、教育版だけのブロックがあります。
3Dエクスポート
作ったものを3Dプリントできる形式で書き出せます。ただし Minecraft Wiki によれば、書き出したものを共有する先だった Remix 3D は現在サービスを終了しています。
塾・学童はどちらを使うべきか
プログラミングを教えるなら教育版です。 理由は3つあります。
- コードビルダーが通常版にない。 プログラミングを教えるという目的なら、これが無いと成立しません
- 30人まで別サーバー不要。 通常版でこれをやるにはサーバー管理が必要になります
- アカウント管理ができる。 生徒ごとにログインするため、誰が何をしたかが分かります
一方で通常版のほうが良い点もあります。買い切りで安く、個人で買えて、家庭でも同じものが使えます。 「まず子どもに触らせてみる」段階なら通常版で十分です。
💡家庭のマイクラとは別物だと伝えてください
保護者から「うちの子はマイクラを持っています」と言われることがありますが、教育版とはアカウントもソフトも別です。家庭で持っているものをそのまま教室に持ち込むことはできません。体験会の案内などでは、この点を先に伝えておくと混乱が減ります。
まとめ
✅この記事の要点
①教育版は統合版がベースだが、個人では購入できず組織アカウントが必要 ②年間サブスクリプションで、塾・学童は営利団体の価格になることが多い ③教室モード・コードビルダー・NPC・進行制御ブロックが授業運営を支える ④30人まで別サーバー不要で同じワールドに入れる ⑤化学機能など教材としてそのまま使える要素がある ⑥家庭で持っている通常版とは別物なので、保護者に先に伝えておく
導入の全体像はマインクラフト教育版とは?費用・通常版との違い・導入手順、費用は教育版マインクラフトの費用、教室のパソコンで動くかは動作環境にまとめています。
この記事を書いたのは 株式会社セカンドラボ(クラフトプラス編集部)です。
学習塾・学童・学校向けに、教育版マインクラフトを使った学習教材を提供しています。 記事の数字は公的統計・各社の公表資料など一次情報にあたって書き、出典へのリンクを本文に置いています。
※ 本記事の情報は2026年9月時点の内容です。正確性についてはできる限り配慮しておりますが、保証するものではありません。最新情報は各サービス提供元の公式サイトをご確認ください。
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